有明海の「シギチの聖地」

レスパイト旅行で、有明海の荒尾干潟、東よか干潟(大授搦だいじゅがらみ)に行ってきました。シギチ(シギとチドリ)の2大聖地と言われているほど有名で、一度は行ってみたかったところです。

特に、荒尾干潟はNHKの「さわやか自然百景」(2021/2月)に、単一の干潟としては国内最大級の面積を誇る渡り鳥の楽園として、紹介されました。毎年およそ3000羽のシギやチドリの仲間が冬を越すために集まる人気スポットなのです。

シギチを見るには夏羽の方が初心者には分かりやすのですが、この時期(10月初旬)は夏羽がほぼ冬羽に切り替わる時期で、識別が難しくなる季節になります。

観察の面白さ、奥行きの深さはシギチは別格。私のような素人には難しかったのですが、東よか干潟でみたハマシギ、オバシギの飛翔は圧巻で感動しました。シギチに嵌りそう!

ダイナミックなシギの飛翔を見ているだけで大満足でした。
こんな風景に出会えるとは思ってなかっただけに、まるで生き物のように飛び回るシギの大群の飛翔写真を撮りまくってました。

最初オバシギだと思ったのですが、写真を専門家に見てもらったら、以下のコメントを頂きました。ハマシギだったんですね。

オバシギは飛翔時に腰が白く見えますが、ハマシギは腰の中央に黒線が入り、両脇が白くなります。また、腹部の黒斑は幼羽か夏羽から換羽中のものと思われ、お写真はハマシギだと思います。

干潮になってしまうと、シギチは採餌のため遠く離れた干潟へ行ってしまいます。だから満潮時前後の1,2時間が見どころです。

10月6日の日の出はam 6:14、満潮はam 8:51、これに合わせて満潮1時間前後から観察するように計画しました。

以下は、前日(10月5日)に観察されたシギチドリで、21種だったと報告されていました。(東よか干潟 情報より)

*アオアシシギ*アカアシシギ(3羽)*ウズラシギ(2羽)  *オオソリハシシギ(10羽)*オオハシシギ(2羽)*オグロシギ(21羽)*オバシギ(322羽)*キリアイ(10羽)    *コアオアシシギ*コオバシギ(6羽)*シロチドリ(54羽)  *ソリハシシギ(1羽)*ダイシャクシギ(23羽)*ダイゼン  *チュウシャクシギ(1羽)*トウネン*ハマシギ*ホウロクシギ(20羽)*ミヤコドリ(1羽)*ムナグロ*メダイチドリ

シギチの種も多いことながら、これを夏羽・冬羽、更には幼鳥など見分けるには相当なキャリアを積まないとできません。

まだまだシギチに関して素人で、大群で来ていたハマシギ、オバシギ、ダイゼン、それに嘴が特徴的なオオソリハシシギくらいしか識別できませんでした。

さて2大聖地の一方の荒尾干潟にも、満潮時に合わせて行ってみたのですが、シギチは全く観察できませんでした。

地元の方にお話を聞くことが出来ました。

時期としては、シギチが少ない頃だそうです。荒尾干潟はアサリの宝庫で、昔から稚貝をかなくてもアサリは豊漁だったそうです。しかし、諫早干拓が出来て、以降不漁が続き昨年はアサリ漁ゼロとなったそうです。更に今年も大雨のせいで2年連続アサリ漁ゼロとなった。

荒尾干潟のダメージは、シギチにも影響が出ているのでしょうか心配になりました。ラムサール条約の登録が取り下げにならなけれが良いのですが…、自然環境のバランスは微妙です。来年はアサリ漁が元に戻るといいのですが…と願うばかりです。

シギチには会うことが出来ませんでしたが、アオバトに会うことが出来ました。ラッキーにも遠くからですが写真が撮れました。

荒尾干潟で思わぬ贈り物(アオバト)を頂き、大満足でした。

実は双眼鏡でアオバトを確認できたとき思わず走り出してしまい、アオバトを驚かせ逃がしてしまったのです。(;´д`)トホホ…

 

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