池田町のワイン城

社会人となってまだ入社1,2年の頃、ワインの楽しさを覚えた。
そこは、東京駅の八重洲にある池田町の町営レストランであった。

町営レストランというのも珍しくて、会社帰りに通ったのがワインの楽しさを覚え始めたキッカケになりました。

池田町に行ったことはなかったので、北海道に移住した機会に是非行ってみようと決心した。

トマム恵庭の自宅から特急おおぞらに乗って約3時間で池田町に着いた。

南千歳から石勝線せきしょうせんで日高山脈を超え十勝平野へ出るJR線です。
かつて陸の孤島と言われた占冠しむかっぷや星野リゾートがあるトマムを抜けて十勝平野へ出ます。

石勝線は1981年41年前に開通した。学生のころ調査で占冠に行ったとき(1969年)には無かった。便利になったものだと思います。

そんな思いを載せて初めて十勝の大地をめざした。新得から先は根室本線と一緒になり、特急は帯広駅、池田駅と停まります。

JR池田駅から、ワイン城こと「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」が見えます。

タクシーを呼んでもよかったが、カメラを片手にワイン城まで徒歩で行った。

池田町営のワイン城は地下2階、地上4階。2020年リニューアルしたらしい。

華美に走らずなかなかいい建築だと思った。
ここの地名は清見といい、ワイン名にもなっている。この時期ブドウの木は冬支度で葉はなくなってる。(ちょっと残念)

飾ってあるワイン樽に1974年ものがあった。これは私が入社した年のものだ。

八重洲の町営レストランで飲んだかもしれないワインだ。歴史はまだ浅い。

当時は確か十勝ワインはなく、池田町ワインと言っていたと思う。ワインの中でも「清見きよみ」はとても良いワインだ。
清舞きよまいは清見を母に、山幸やまさちは清見と山ブドウをかけたもので、清見が基本になっている。

ワイン城についてまずテースティングで2杯、ランチで2杯、ワインツアーで2杯+ブラディーを呑んだ。最後にテースティング・カウンターでデザートワインを1杯呑んで、いい気持・・・・

ランチのときガラス越しに、眼の前をタンチョウが飛んで行った。

写真を撮るいとまがなかったが、ワイン片手にラッキーな気分がイッパイに広がった。

実は今回の旅は、大腸癌の疑いが晴れてのご褒美・お祝いツアーでもありました。
ワイン呑んでるときが一番幸せになる性分は、年取っても直らないようです。

池田町の丸谷金保まるたに かねやす町長の奮闘記を読んだことがある。財政赤字やビート工場誘致失敗、冷害に苦しんた小さな町がワインで見事に立ち直った。お国や人に頼らずつかんだ幸運に、池田町に乾杯!

お土産には、「清見」と「夕映えの城(白)」を購入した。帰途についたのは午後4時。もうすっかり夕映えの城になってました。

少々酔って、池田ワイン城を後に帯広行きの電車に乗りました。

ナパ・バレーNapa Valleyのワインツアーやドイツ・ザクセンSachsenのワイナリーめぐりにも行ったこともあります。地方色豊かなワインを作っています。池田町も更に日本的なワイン文化や歴史を作って欲しいと願っています。

池田町までローカル電車を使ったワインツアーを企画してくれたら楽しかろうに。いい旅に満足しました。