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日本語は難しい。今年フランス語圏から来日し、創価大学に入学した姪は、本格的な日本語の授業にてんてこ舞です。
教科書にルビをふること、殆ど全部の漢字にルビをふってます。
確かに、漢字、ひらがな、カタカナが入り混じって、ローマ字の文化から見ると大変に難解なわけです。
そういえば、ルビは、表音文字ではない漢字の特徴なのかもしれない。
ユーラシア東端の日本と、西端のヨーロッパとでは、言語の生い立ちが余りにも違っているように思います。
日本語には、日本人でさえ読めない漢字もあります。読めても意味が解らないものもあります。
更には、意味を取り違えているようなことも多く、日本語の難しさは格別です。難しさは日本の複雑な歴史から生まれました。
古典、漢文など苦手科目でしたが、これも日本語です。日本語は古い歴史を持っています。欧米のラテン語より難しいのではないかと思うほどです。
本当の日本文化は、日本語の中にあると勝手に思っています。
なぜなら、日本は高温多湿で、文化遺産の殆どが腐朽して無くなってしまうからです。だから一寸見の外人観光客には、本当の日本文化は分からない筈だと思っています。
本当の日本文化は、形而上学的なものなのですから。
日本文化の俳句も短歌も日本語です。茶の湯も日本舞踊も技ですから形がありません。書き出したら切りがないほど無形文化財の多いこと。形あるものは無常であることを、日本文化は教えています。
だから、街並みを見ても、昔の日本的な風情は、いずこにも感じられません。しかし日本文化は「日本語の奥底に広がっている」と思うと少々得意顔になります。日本語を大切にしようと思います。そして、日本人に生まれてよかった。