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海軍兵学校の五省というのをご存知でしょうか?今もこれを、本気で人生座右の銘にしている人もいますが、「坂の上の雲」の秋山好古、真之の兄弟を思い出してしまいます。
海軍兵学校の五省
- 至誠に悖る勿かりしか
真心に反する点はなかったか - 言行に恥づる勿かりしか
言行不一致な点はなかったか - 気力に缺くる勿かりしか
精神力は十分であったか - 努力に憾み勿かりしか
十分に努力したか - 不精に亘る勿かりしか
最後まで十分に取り組んだか
NHKのドラマ「坂の上の雲」のナレーションにあるような…
明治時代の初期の精神、まことに小さな国が開化期を迎えようとしている…
…この時代の明るさは、こういう楽天主義から来ている。
そんなノスタルジーを感じる五省です。
この五省、主語は我(自分)です。自分の範囲にとどまる考えには、自己拡大がありません。
少し乱暴な言い方をしてみましょう。これは自己中心的な域を出てないのです。
人生を深く考える思想は、自分自身だけの哲学であってはなりません。自己の規を超えることはできません。
「何のため」が人生を拡大し豊かにしていきます。使命感のない人生は虚しい。「全ては人のためにある」ことが基本です。
そこから使命感も生まれ、責任感へも発展します。
五省そのものを主語にしていては、新たな自己拡大は望めまないでしょう。「何のため」の五省か?これがハッキリしないと、なんにもならないんです。
NHK のドラマとなった「坂の上の雲」のナレーションです。しばしのノスタルジーにしたって下さい。