恐怖、怖いお話

本当にこんなことが身近に起こるなんて、背筋も凍るお話です。ドアのチャイムが鳴った。インターホンで応答すると、マンションの隣室の方だった。
どんな用件かと出てみると、隣室の方の他に80代にもなろうかと思う品の良い好々爺がもうひとり。何処かでお見かけした方だが名前が分からない。

その80代の爺さんは同じマンションに住んでいるという。突然の訪問の用件を聞くと「自分の部屋がわからない」と言う。

偶々、マンションのロビーで隣室の方に会って、相談した様で、元マンションの理事をしていたモリパパなら分かるかも知れないと、お連れしたとのこと。

確かに、このマンションで見かけた方だと思い出した。自宅の鍵で、オートロックになっているマンション内に入ることは出来たのだが、さて自分の部屋が何階の何号室か思い出せなくなった。

マンションのドアは何処も同じで、表札も掛かっていない。最近は防犯のためか? 階下のロビーに設置してある郵便受けも名前を書かなくなった方が多くなった。

さて、爺さん自分の名前は言えたが、自分の部屋番号を忘れた。隣室の方と一緒に「財布を見せて下さい」と、所持品を調べた。名刺が一枚出てきた。自分の名刺で、そこに住所が書いてある。

分かった。自分の部屋番号が分かった。礼を言われて「お気をつけて」と別れたものの、ああやって痴呆が始まるのか?と怖くなった。

翌日、オフクロに付き添って近くの総合病院へ行った。偶々、昨日の爺さんに廊下ですれ違った。奥さんであろうか御婦人と連れ添って赫灼とした好々爺は、僕に気づいてくれなかった。

 


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