恐怖、怖いお話

この記事は3年以上前に投稿された古いものです。

ふと見ると、手元に地形図があります。ずいぶん古い地形図で白黒の地図です。この地形図が何処なのか、地名もはっきりしません。佐賀県か長崎県辺りではなかろうかろ思うのですが、よく分かりません。

この地形図が行き先であることは確かなのですが、一体どこなのか?早く降りないとドアが閉まってしまう。飛び降りてみると、どうやら新幹線のプラットフォームです。

いや、新幹線に乗った覚えはない。しかし改札口へ進むとやはり新幹線だったらしい。駅員に、ここは何処か訪ねようと思うのだが、遠くて声が届かない。

どうもここは甲府駅のようだ。いや待てよ甲府には新幹線は通っていない。乗車券を確かめようとバックの中を引っ掻き回してみるのだが、なかなか見つからない。

やっと見つけた乗車券には、行き先が書いてない。最近、乗車券も電子化されて、どうやらこれは乗車券ではなく発行証明か領収書のようにも見える。電子化は、こういうとき不便だ。
でも乗車券らしきものは、これしかないので駅員を呼んで確かめようにも、他の客に応対していて、こちらに振り向いてくれない、話を聞いてくれない。

そこで、この地形図が何とも可怪しく、これが行き先だとすれば、甲府にいること自体とんでもない迷子になっているようだった。

支払いは済んだのか、それさえ確かめられない。もし九州の佐賀か長崎まで乗車券を買ったなら、半端な金額ではない筈だ。
次第に頭が混乱してきた。オレは何処へ行くつもりなんだ?用件まで忘れてしまった。

もう一度、よくよく考えて思い出してみよう。なんか理由があるはずだ。オレは何をしているんだろう?何をしようとしていたのか?思い出すことが何もない。思い出せない。どうしたんだろう?

そこで目が覚めました。こうやって認知症になるのかも。

 

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