敗北者の系譜

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先日、公明新聞に連載された小説「もののふ莫迦」が終わった。(2014/4/15)
その後、作者中路啓太が「連載小説『もののふ莫迦』を終えて」という記事を寄稿している。(2014/4/25) そこに…

イギリスの日本文学研究家アイヴァン・モリスは高貴なる敗北―日本史の悲劇の英雄たち (1981年) (The Nobility of Failure)の中で、日本の英雄には、独特の敗北者の系譜があると指摘した。

彼らはあまりに純情で、誠実であるため、大勢や因習に迎合できず、結局、勝ち目の殆どない、孤独な戦いに身を投じて敗れ、滅びてしまう。単に世俗的成功を追い求める立場からすれば愚かそのものなのだが、そういう敗北に日本人は強い同情や崇敬の心を抱く、というのだ。
これが本当に我が国特有の美意識か否かは別にして、モリスが述べたような敗北者を、日本人が伝統的に、好んで英雄視してきたことは事実だろう

日本人の心の奥底にある美意識がこんな処にあったのかと新発見した思いである。日本の歴史の奥深さからか、地理的に隔絶していた日本ゆえか?

見えざる日本の心の文化に、際立った特徴があるようです。

 

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