メルケルAngela Merkel、安倍に釘を刺す

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2015.3.9、メルケル首相Angela Merkelが7年ぶりに来日。
朝日新聞とベルリン日独センター共催の来日公演で、戦後の歴史認識を語った。
AS20150310000286_commLナチスによるユダ ヤ人大量虐殺(ホロコースト)の歴史を背負うドイツが第二次大戦後「過去ときちんと向き合った」ことで、国際社会に受け入れられたとの考えを示した。

今、安倍首相の歴史認識が問題になっている。歴史修正主義者と揶揄やゆされている安倍に対して、同じ敗戦国であるドイツからも批判された。

数週間前に亡 くなったワイツゼッカー元独大統領の言葉を借りれば、ヨーロッパでの戦いが終わった日である1945年5月8日は、解放の日なのです。それは、ナチスの蛮行からの解放であり、ドイツが引き起こした第2次世界大戦の恐怖からの解放であり、そしてホロコースト(ユダヤ人大虐殺)という文明破壊からの解放でした。

日本は戦後の歴史認識を、未だ国内問題として引きずる日本。
それに対して、東西に分断された歴史を持つドイツでは、国際的な視点から捉える力を養った。
戦後の歴史認識は、国際問題以外のなにものでもない。

世界がドイツによって経験しなければならなかったナチスの時代、ホロコーストの時代があったにもかかわらず、私たちを国際社会に受け入れてくれたという幸運です。どうして可能だったのか? 一つには、ドイツが過去ときちんと向き合ったからでしょう。そして、全体として欧州が、数世紀に及ぶ戦争から多くのことを学んだからだと思います」
「さらに、当時の大きなプロセスの一つとして、独仏の和解があります。和解は、今では友情に発展しています。しかし、隣国フランスの寛容な振る舞いがなかったら、可能ではなかったでしょう。ドイツにもありのままを見ようという用意があったのです」

以上の発言を、ドイツを日本に置き換えて読めるだろうか?
ドイツという国家ができた時より、日本の歴史は長く、隣国の韓国、中国から受けた文化的恩恵ははるかに長く大きい。
そういった意味から日本は、その国際的な視点を前提に、戦後の歴史認識を示さなくてはならない。

来る、終戦記念日に予定されている安倍の談話が注目を浴びている中、メルケルからも釘を刺された恰好となった。
以前このブログにも書いたが、安倍首相の言動発言をみていると、誰しも戦前の軍部のDNAを受け継いでいるようにしか見えない。

メルケル首相の日本公演(全文)

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