この記事は3年以上前に投稿された古いものです。
面白そうな表題に惹かれて読んでしまった。まだ映画が上映されていれば見に行くところだけど残念ながら終わってたので図書館で本を借りて読んだ。
この出鱈目な小説は、実はスウェーデンで書かれ、スウェーデンをよく表しているような気がした。
スウェーデンの作家ヨナス・ヨナソンがスウェーデンを舞台に「窓から逃げた100歳老人 」を書きベストセラーになって、それが「100歳の華麗なる冒険」という映画になった。
100才のアランは、どうでもなれといった豪胆さをもった老人で、華麗な冒険をしたわけでもなんでもない。ただ「聖職者と政治家とは同じくらい悪だ」と親からの遺言を信条とし、ウォッカだけが彼を幸せにさせた。(彼は去勢されたから女性には興味を持たなかった)
スペインのフランコ将軍だの、ロスアラモスのオッペンハイマーまでは何とか付き合ったが、トルーマンだの、中国の宋美齢、毛沢東、江青、更にはチャーチル、スターリン、ドゴールと来ては、もう出鱈目も出鱈目、うそ八百の小説なのであります。
よくもこんな出鱈目を、まことに有ったように書けるもんだと思う一方で、スウェーデンから見るとどんな大国も揶揄の対象になり、誂える対象になってしまうのかも?と思ったのであります。
あまり知られていないスウェーデンって国は、意外な豪胆さを持っているんじゃないか?ひょっとしたらとんでもない国なのかも知れない。
「物事はなるようになる。それが普通だ。ほとんど必ずそうなんだ」と100歳のアランは言う。
僅か950万の小国、東京の人口にも満たない小国、スウェーデンは「すべてが解決する。もっともその反対になって、すべてがおじゃんにならなければ」という豪胆な国民性なのかも?
機会あれば一度スウェーデンに行ってみたい。