今朝もコロンビア・コーヒーを飲んでいます。コロンビア、日本からは遠い国で行ったこともないし、日本ではニュースで取り上げることも少ない国です。しかし、コロンビア・コーヒーに興味を持ち、その歴史を尋ねると、少しばかりほろ苦いコーヒーの味がする気がします。
コロンビアは18世紀、ベネズエラ、パナマ、エクアドルとともに同じスペイン統治下にありました。
19世紀初めにベネズエラ、エクアドルが分離され、後にパナマも分離独立し、現在のコロンビアになりました。
コロンビアのコーヒー生産量は、アラビカ種で世界第2位です。
以前は100万tの生産を誇っていたそうです。(現在は65万t)
30万戸と言われる農園は1ha以下の小規模農家で貧しかったそうですが、FNCに加盟し結束しました。FNCは1927年設立されたコーヒー生産者連合会 (Federación Nacional de Cafeteros de Colombia)です。
ラバとフアン・バルデス(Juan Valdez)で有名になり、そしてエメラルドマウンテンで世界的な知名度を上げました。
FNCは、農家からParchmentを購入し、格付けから流通に乗せ、殆どがUSAに向けに相場を貼りました。そして貧困な農民のために、学校や公共事業にまで手がけたといいます。
また、麻薬やコカインの暗黒世界に立ち向うため、軍隊まで持ったと聞いています。
1995年政府が麻薬組織を壊滅させたら、コロンビア革命軍FARC(Fuerzas Armadas Revolucionarias de Colombia)が、コカイン取引に手を出し、95年当時6,000人規模だったのが2000年には3倍の18,000人に膨れ上がり、国内は内戦状態となったのです。
そして政府とFARCの和平合意が、国民投票で一旦は否決されたのですが、11月12日新たな和平合意に成功しました。
52年に亘って続いたコロンビアの内戦の終結に努力し、FARCとの交渉、和平の合意に向けたサントス大統領の努力が評価され、2016年10月7日ノーベル平和賞の受賞が決まりました。
これに先立ち2016年9月2日、公明党の山口代表がサントス大統領と会談し、両国の友好・親善をはかりました。内戦の後始末の地雷の撤去について、昨日(11/15)地雷撤去でUNMAS代表が公明党を表敬訪問されました。日本が手を差し伸べられる技術もあるようです。
長い混乱の内戦に終止符を打つことに成功した国。ここでのコーヒー栽培の苦難を思うと、コロンビア・コーヒーに、ほろ苦さを感じる理由が分かるように思えます。