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野鳥には婚姻色というのがあります。毎年、恋の季節になると、オスは婚姻色に染まり、セックス・アピールをします。
5月初旬のダイサギは真っ白になって、目元はブルーの婚姻色になり、なんか怪しげです。だから、この時期チュウサギと簡単に区別できます。
アオサギも婚姻色になります。嘴の元と足が赤味を帯びてきて、冠羽の髪飾りは婚姻色の代わりに派手になります。風に靡いて奇麗です。
生存と繁殖のためには、「食欲」と「性欲」が必要な要件です。野鳥はいつも食べ物をあさっています。繁殖期に入る頃には婚姻色になります。野鳥は生物としてわかりやすい生き物です。
冬鳥のカモの多くは、冬が繁殖期で4月になると北へ帰っていきます。カモもオスが派手で、セックス・アピールをしています。
マガモは北へ帰って卵を生み、子育てに入ります。そのころオスは、綺麗な羽根は抜け落ちて地味な羽根になってしまいます。
これをエクリプス(Eclipse)と言いますが、羽根が抜け落ちて、一時飛べなくなるカモもいるそうです。命を子孫につなぐことは容易なことではありません。
哺乳動物や人には婚姻色がありませんが、もしあったら大変でしょう。婚姻色の男をみて、娘さんは怖がって大騒ぎになるかもしれません。
そんなことを考えながら、人間に婚姻色がなくてよかったと
5月のサギやカモを眺めています。