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夏季のバードウォッチングでは、小鳥は木々の葉に隠れて、さえずりは聞こえても、鳥の姿を見つけられなくなります。
でも、聞き耳をそばだてて、耳を凝らして聞いてると、色んな鳥の声が聞こえてきます。鳥を探す7割は、鳥の声を聞き分けて探します。鳥の声を知っておくことは大切です。
鳥の種類によって鳴き声は大変違い、それぞれ特徴を持っています。特に繁殖期のさえずり(囀り)は、地鳴きの判別の難しさに比べやさしいものです。
最近は、スマホやカメラでも動画が撮れ、それをYouTubeなどにも載せてくれてますので、鳥の声を学ぶのも簡単になりました。何回も聞いていると、鳥の声を聞き分けられるようになります。
鳥の声や虫の声を言葉に置き換える習慣は、日本語に独自の特徴で、世界でも珍しいものなのだそうです。
小鳥の声を人間の言葉に置き換えることを「聞做(ききなし)」というのだそうです。
大変ユニークなのがあって面白く、地方によっても違います。
- コジュケイ…ちょっと来い・ちょっと来い
- ホオジロ…一筆啓上 仕り候 (関東)、他にも…
源平ツツジ 白ツツジ (埼玉)、チンチロベー ハチロベー(佐賀) - ホトトギス…天辺かけたか・本尊かけたか・特許許可局
- ウグイス…法~法華経
- ツバメ…土食うて 虫食うて 渋い
- メジロ…長兵衛・忠兵衛・長忠兵衛
- ヒバリ…一升貸して 二升とる・利取る利取る・日一分日一分月二朱
- オオヨシキリ…ケケシ・ケケシ・親の乳・チューチュー
- メボソムシクイ…銭取り・銭取り
- サンコウチョウ…四七里ホイホイ・七里ホイホイ・月日星ホイホイ
- センダイムシクイ…焼酎一杯 ぐいっ
- フクロウ…のりつけて千セー
そろそろ、セミが鳴く季節になります。蝉時雨などと名付けるのも、日本語ならはです。秋にはコオロギの声を楽しみます。
日本では昔から「自然の声」に耳を傾けて、楽しんできました。ボクらは聞き分ける力を持っているのですから、鳥や虫の声を聞いて、どんな鳥かどんなセミか分からないのは、何だかもったいないと思うのです。
日本ならではの「自然の声」に耳を傾け、人より自然を愉しめれば、生活の価値もあがり豊かになるはずだと思うのですが、如何でしょう。