老いの入り舞い

この記事は3年以上前に投稿された古いものです。

わたしの三面鏡(ちくま文庫)で沢村貞子さんは、最初に老いの入り舞いという言葉を紹介しています。

一曲舞終わって退場する直前に引き返してもう一度舞いながら入ること
「老人になってから最後の花を咲かせること。また、老後の安楽」と書いてある
老いて再び舞う~~なんて、なんとなく華やかな気がして、ちょっとうれしくなった。

とある。そして、

一体、私はどういう風に余生を送ったらいいのだろうか。
悩んだあげく~~せめて「老い木の桜木」のように色香が消えても。ふんべつだけは決して忘れず、まわりにはホコリも風も立てないで、ひとり、ひそかに心に中で、
「老いの入り舞い」
を楽しむことを心がけよう~~そう思う直したら、やっと気持ちが落ち着いた。

沢村貞子といえば、江戸前のシャキシャキした語り口で有名な女優で、
小津安二郎監督作品などで名脇役として活躍された。1996年(H8年)8月、87才で亡くなられました。

晩年、随筆家としても活動し、老年なかなか俳優ならではの視点で、老後を語っています。

老齢とし、年寄り、老女、老害などと嘆いてはいけません。
ひとり、ひそかに 「老いの入り舞い」を楽しむことを心がけて、いつになっても、人生は面白い。 そうおもいませんか?

 

moripapaブログの関連投稿です