今年もそろそろ冬到来、カモの季節になりました。そうですカモは冬になると、氷結するオホーツクやシベリヤから南下して、東京にもやって来ます。冬はカモを観るベストシーズンです。
そこで少しばかり勉強しようと雑誌を購入しました。「BIRDER 2015年11月号 カモ類観察スペシャルガイド」バックナンバーの本です。
カモと聞くと合鴨だの、カモネギだのと食べる方を連想してしまう人も多いでしょうが、実はカモは猛禽類からも狙われ(カモられ)やすく、自然界でも、可哀そうで、か弱い鳥なのです。
カモ観察の第一歩は、水面ガモと潜水ガモに分類できることを、知ることです。
水面ガモは潜ぐらず、頭を突っ込んで届く藻や草を食べてます。潜水ガモは潜って餌を取れるので、小魚や貝を餌にしています。
次に、オス♂とメス♀の違いです。殆どのカモはオスが派手な羽毛で、メスは地味です。だから先ずオスの識別から始め、難しいメスの識別は、次に挑戦するのが普通です。
ところがややこしいのがエクリプスです。カモが飛来する頃の初秋は、まだオスの羽毛も派手な色に生え揃っていません。エクリプス状態の羽毛が、まだ切り替わっていないのです。
オスのエクリプスか?メスか?見分けられれば、こりゃプロ並みですね。
でも、エクリプスが消えすっかり羽毛が生え替わると、メスはオスに寄り添って泳ぎます。これでメスの識別ができます。
ホームパークである野鳥公園はもとより、葛西海浜公園、舎人公園など池や水場がある所にはカモが集まってくるのでウォッチングに行ってきました。しかし珍しカモにはなかなか出会えません。
モリパパは動物園は大嫌いです。野生動物を捕まえて見世物にするなんて以ての外だし、野生動物を捕獲し、飼育して良いと思っているのは思い上がった考えだと思うからです。…が、井の頭公園の中をカメラ片手に散策中、園内にある水生物園へ立ち寄ってみました。

東京ではなかなか見られない、カモを見ることができました。
そう、水生物園はカモなど大型野鳥の動物園だったのです。
檻に入れられたり、風切り羽を切り落とされて飛べなくなって可愛そうですが、珍しいカモを間近に見ることができました。(野鳥が可愛そうですが…)
檻越しに写真を撮ってみました図鑑を見るように観察できます。 自然な生態は観察できませんが、実物を観察できます。
むかし東京にも来ていたガンやカリガネ。九州有明にしかいないツクシガモ。そして珍しくなったオシドリなど、なるほど実物を近くで観察できる、お得感があります。
残念ながらシマアジはメスだけでオスがいませんでした。食べたとこは無いが美味いらしい。(昔からカモは食用でした)
野鳥の動物園はこのくらいにして、自然の野鳥を心ゆくまで観察することにしましょう。カモがもっとスキになる今年の冬です。

こがらしや日に日に鴛鴦の
うつくしき
井上士朗