昨年11月野鳥公園ボランティア・ガイドのメンバーから、ツタンカーメンのえんどう豆を4粒いただきました。芽が出るかどうか半信半疑で水に浸してみた。
2、3日もすると3粒から発芽したので、試しに小さな鉢に植え替えてみました。
青々とした茎がぐんぐん勢いよく伸びてきました。
これはひょっとしたら上手く育つかと思い、高さは7,8センチになったので鉢に植え替えてみました。
3400年前のツタンカーメンの棺に眠っていたえんどう豆が蘇ってから100年余り、そのえんどう豆がどこまえ育つか?ひょっとしたら花を咲かせてくれるかもしれないと期待し始めるのであります。
冬の日だまりに当てるように場所を替え、水を切らさぬようにして、部屋のなかでも育ってくれるか楽しみになって来ました。
発芽してから20日ほど経ったころには支柱が必要になる大きさに育ってきました。
どのくらいの大きさになるか分かりませんが、竹串のような貧弱な支柱では持ちそうもありません。
ここは期待を込めて、大きな支柱を立ててみることにしました。
「つよきすけをかひぬれば・たうれず」とは良く言ったものです。支柱に絡みついてくれるよう願ったのですが、ところが簡単に絡みついてくれません。
屋外で育てるのと、部屋のなかで育てるのはどうも違うようです。
葉先から出るヒゲが支柱にうまく絡んでくれず、ヘナヘナと垂れ下がってしまいます。でも3本とも絡みついけることに成功。
数少ない来客用に、ボランティア・ガイドの誰かが作った説明書きをコピーして壁に貼ってみた。
ちょっとした自慢ですが、洒落た作品となりました。
発芽から75日目、とうとう支柱の頂点までえんどう豆が伸びてきました。
これ以上は伸びることができません。ちょうどその頃、はじめて一輪、花が咲いたのであります。
思わぬプレゼントを貰ったような気分になりました。
発芽から80日目の2月10日、温室育ちながら一輪だけ咲いてくれました。
ツタンカーメンも見たであろうこの花は、こんな可憐な花だったのか。
コロナ禍のなかで自宅自粛するあいだのささやかな楽しみでした。
春一番の季節まだ寒さが残っています。野鳥公園はコロナで臨時休園中ですが、緊急事態宣言が開けたら早速出かけて春の気配を胸いっぱい吸い込みたいと待ち遠しく思っています。
コロナ自粛で外出もままならない間の慰めに、ツタンカーメンのえんどう豆を育て、写真を撮ってきました。そのお披露目です。