NHK土曜ドラマで放映されている「小吉の女房」の原作は、山本むつみさんのオリジナル脚本だとされていますが、でもこれは違います。どう見ても子母沢寛の『勝海舟』(第1巻)を下敷きにしたか、小吉自身による自伝である『夢酔独言』を下敷きにしたに違いありません。(夢酔は小吉の隠居の雅号です)
まぁ、そんなことはどうでもいいけど、嘘のような本当の話なんです。
勝海舟の生い立ちは江戸の下町の石高40俵の貧乏旗本です。
お茶の間向け時代ドラマですから、誇張されて面白おかしく演出されていますが、小吉自身が中風を患ってから書かせた自伝『夢酔独言』が大元ですから、根も葉もない話ではないでしょう。
勝海舟こと勝麟太郎の親父は、剽軽な江戸っ子だったのです。
たまたま子母沢寛の『勝海舟』を読んでいたところなので、このNHKの時代ドラマをみて、筋書きに心当たりがあって、ブログった訳です。
勝麟太郎の生い立ちは、この小吉の下で育っていますから、小吉の影響を受けて育ったのでしょう。麟太郎は幕府柳営の中でも、老中閣老を相手にべらんめい調でやったようだから、小吉の型破りな生き方を譲り受けてたのでしょう。
麟太郎の人付き合いも小吉に似ていて、火消しの岩次郎、鍛冶屋の鉄五郎、人斬り岡田以蔵、仇討ちの磐之助、さてまた坂本龍馬などとも、こんな付き合いかただったんだろう。
さて、来週も「小吉の女房」を観るとするか!