そもそも「認知症」という言葉は1980年代頃から言われはじめたらしい。それ以前は「老人性痴呆」と呼ばれていました。
有吉佐和子の小説「恍惚の人」は日本の文学作品の中で初めて認知症を扱ったもので、72年194万部のベストセラーになるや翌年73年には映画化されるほどでした。
痴呆高齢者介護の関心の高まりから恍惚の人は当時の流行語にもなった。
物語は、立花家の嫁である昭子が、舅である茂造の介護に忙殺される日々から始まります。茂造は認知症を患っており、昭子は家事と仕事をこなしながら彼の世話をしていきます。でも、昭子の夫である信利は実の父の病状を見て自身の未来を重ね、介護には殆ど関わりません。近所に住む門谷家のお婆ちゃんの恋愛。昼間は茂造の面倒を見ることになった大学生のエミなど茂造を「モシモシさん」と言った。
認知症が進んだ茂造の会話は、「モシモシ」としか言えなくなった。最期は頬笑、微笑を湛えて息を引き取っていく。
先日、ファイブコグという認知機能を評価する集団用認知検査を受診してみた。この検査は、手先の運動機能と5つの脳機能の計6分野を判定し、性別や年齢、教育年数で調整された基準で得点をだして、認知レベルを診断するものです。
得点45~54の範囲の「ふつう」の範囲のものでした。
手先に運動機能が低かったこと、共通単語(思考)が高かったことくらいで、認知の危険信号はなく正常でした。
この検査で学んだことは「認知機能の備え」です。もし認知機能が衰えても、備えが大切だそうです。備えとは「希望が見つけやすくするためにできることを考える」ことだそうです。
備えが大切だと解説されていた。「自分らしく生きる」ために予防、運動、規則正しい生活をすることだそうです。
さて、認知症にならなくてもその前に低下することがあります。軽度認知障害(MCI)は1年で10%が認知症になるらしいから、早めに自覚することは大切でしょう。
- 新しいことがなかなか覚えられない
- 物や人の名前が出てこない
- 信号を見落とす。ブレーキが遅くなった
- クイズの回答が遅くなった
- 物にぶつかることが多くなった
これらは認知症の前兆だそうです。自分の苦手を把握して、自分にあった予防を楽しみながら取り組むことが大切らしい。
さぁ、最期まで自分らしく生きることを目指して!