室蘭へ初旅行

初めて室蘭を尋ねた。北海道に転居して3年にもなるが室蘭に行ったのは初めてだった。11月16日天気は上々だった。

かつては「鉄の町」として、多くの関連企業によって賑わった時期もあった。夕張炭鉱など北海道で産出する石炭が、ここ室蘭に集まり鉄鋼産業を支えた。北海道で室蘭は「鉄の町」になった。

しかしその後、人口は1970年の約16万2千人をピークに減少し、現在2025年10月末には7万3千人まで減ってしまった。いまでは鉄鋼コンビナートの盛衰をみるような町になってしまった。

室蘭といえば地球岬である。アイヌ語で「断崖」を意味する「チケプ」が「チキウ」と変化し、「地球岬」という当て字になったものらしい。

地球岬の鋭い断崖は自殺の名所だった。真偽は確かでないが、かつて不幸な事件を訊いた。これまで室蘭に足を向けなかった理由はそれだった。

室蘭地球岬にて

「地球」という表現は、幕末尊王攘夷そんのうじょうい勤皇きんのう思想が沸騰した昔、英雄豪傑が「地球では」と豪大な表現を使った。
何のことはない「世界では」といった程度の言葉である。

今や観光地として地球岬からの眺望は素晴らしい。「噴火湾」を挟んで対岸に森町の駒ヶ岳まで望むことができる。

ちなみに「噴火湾」とは1796年に日本近海を探検したイギリス探検船の船長 William Broughton が、Volcano Bay(噴火湾)と記したのが由来らしいが、決して噴火でできた湾ではないらしい。

旧室蘭駅の駅舎にはSLが展示されている。立派な駅舎でかつてのにぎわいをうかがわせる。現在の室蘭駅は東室蘭からの引込線のターミナル駅で去年、無人駅になってしまったそうだ。

今は、鉄道より車で室蘭の町に入る人のほうが多いことだろう。
「白鳥大橋」のふもとに道の駅「みたら室蘭」がある。この立派な橋もさほどな交通量ではなさそうだ。

道の駅「みたら室蘭」から国道36号線に向かっての眺望。

道の駅「みたら室蘭」の脇にあるパークゴルフ場でのんびりと休日を楽しむ人々がいた。
長閑のどかな雰囲気に一休みできた。工場群も静かなものだった。

室蘭の旅から帰って2週間後、12月1日室蘭・新日鉄で工場火災があった。怪我人も出なかったのは幸いだった。

室蘭に行った後だけに、ニュースを見て少し心を痛めた。