オオワシやオジロワシ(猛禽類)に鉛中毒とは

この記事は3年以上前に投稿された古いものです。

ある雑誌のコラム欄に”鉛製の銃弾によるオオワシやオジロワシの鉛中毒”が紹介されていた。 (このはNo.7 生きもの好きの自然ガイド 文一総合出版 コケに誘われコケ入門 p92)

猛禽類医学研究所
猛禽類医学研究所

環境省 釧路湿原野生生物保護センター内にある猛禽類医学研究所のホームページの主な活動内容に紹介されている。

鉛は空気や水に晒されると、表面に酸化皮膜が形成され溶出しなくなると思っていた。
そんな理由で、昔の水道管は鉛管が使用されていたが、今では塩ビ管に切り替えられた。微量の鉛の溶出も問題になったからだ。
最近では電気回路で用いられるはんだなども鉛フリーが進んだし、ハイオクガソリンに使用されたテトラエチル鉛 (C2H5)4Pb は使用されていない。
更にリサージ(一酸化鉛PbO)の最大の需要先のブラウン管も液晶に替わり使用されなくなった。船体塗料も二酸化鉛(PbO2)フリーを目指し、鉛丹(四酸化三鉛Pb3O4)も殆ど使用されなくなった。

ところがどっこい、狩猟やクレー射撃に使われる散弾は、鉄、銅散弾への切り替えが進んでいない。
そしてこんな形で自然に打撃を与えているなんて知らなかった。

鉛中毒の例は狩猟に用いられた鉛製の散弾を餌と共に誤飲した水禽類が代表的なものでした。しかし、海ワシであるオオワシやオジロワシが内陸のエゾシカを餌として利用するようになり、ハンターが山に放置した鉛製の弾が残存するシカ肉や被弾し仕留められずに後日山中で死んだ個体を食べることによって、鉛中毒に罹ってしまう例がみられるようになりました。

こんな形で鉛中毒が発生し、オオワシやオジロワシが中毒死しているそうです。自然は人が守らなくてはならない時代です。
すべて私たち人間に責任があります。

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