SIPRI(The Stockholm International Peace Research Institute) の発表(2016.6.13)によれば、世界の核兵器の合計は2015年(15,850)と比較して▲455発、約15,395発保有されているとのことです。
2011年から、アメリカとロシア連邦との条約(新START条約)が発足したにも拘らず、核兵器削減は遅々として進みません。
核軍縮への進展見通しは悲観的です。両国ともまだ核の抑止力を優先させています。
核兵器廃絶には、向こう30年で1兆ドル必要だとの試算もあります。徐々にでも核兵器を削減しないければ、核廃絶は夢物語になってしまいます。
だからこそ、私たちはこの場所に来るのです。
私たちは、この街の中心に立ち、勇気を奮い起こして爆弾が投下された瞬間を想像します。
私たちは、目の当たりにしたものに混乱した子どもたちの恐怖に思いを馳せようとします。
私たちは、声なき叫び声に耳を傾けます。
私たちは、あの悲惨な戦争が、それ以前に起きた戦争が、それ以後に起きた戦争が進展していく中で殺されたすべての罪なき人々を追悼します。
言葉だけでは、こうした苦しみに言葉に表すことはできません。しかし私たちは、歴史を直視するために共同責任を負います。そして、こうした苦しみを二度と繰り返さないためにどうやってやり方を変えなければならないのかを自らに問わなければなりません。
そして更に続いて、オバマはこのように述べています。
私たちは、人間が邪悪な行いをする能力を根絶することはことはできないかもしれません。だから、国家や私たちが構築した同盟は、自らを守る手段を持たなければなりません。しかし、私の国のように核を保有する国々は、勇気を持って恐怖の論理から逃れ、核兵器なき世界を追求しなければなりません。
私が生きている間にこの目的は達成できないかもしれません。しかし、その可能性を追い求めていきたいと思います。このような破壊をもたらすような核兵器の保有を減らし、この「死の道具」が狂信的な者たちに渡らないようにしなくてはなりません。
改めて、核兵器廃絶の声が、世界から圧力となってくることを願いつつ