NHK「ドイツ語講座」講師として有名だった小塩節さんが昨年(2022年)5月17日 91歳で亡くなった。小塩さんは、多くの書物でドイツを紹介してくれた。
小塩さんのドイツ紀行を読んでドイツに憧れた人は多いと思う。自分もその一人だった。
若い時読んだ、小塩さんのドイツ紀行(書名は正確ではない)を書棚にしまっておいたが、それを息子も読んだらしい。今その息子はドイツへ行き、暮らしている。息子の子(孫)はドイツで生まれた。親子三代に影響を与えたことになる。
なんでもないような一冊の書物が人生に大きな影響を与えることはよくある。
近ごろ思うのは老人こそ読書しないと惜しいと思ってる。
何故かならば、人生を大方経験した者でないと解らぬことがあるからです。経験があればこそ”驚き”に出会えることがあります。
読書でなければ人の心の奥を覗きみることはできません。これが老人こそ読書しないと惜しいと思う理由なのです。
老いると目はカスミ、読む速度も落ち、疲れやすくなりますが、何かの目的のために読書をする訳ではないから、ページをゆっくりめくりながら楽しむことができるのです。
読書は人生を変える力があります。どんな年老いても驚きを与えてもくれます。これが少々勝手な私の読書のススメであります。
いまは、たっぷりある時間を「読書」で楽しんでいます。