安倍首相の米議会演説で思う

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安倍首相の米議会演説が、反響を呼んでいる。
4/30深夜(日本時間)に行われた演説で、中継でご覧になった方も多いようです。

安倍安倍首相米議会演説

評価は高かったと思いますし、全文を読んで「粋な演説」だと感心しました。

この演台に立った私の祖父、岸信介は、次のように述べて演説を始めました。

皆様を前にして、胸中を去来しますのは、日本が大使としてお迎えした(中略)民主主義の輝くチャンピオンを大使として送ってくださいましたことを、日本国民を代表して、感謝申し上げます。

私個人とアメリカとの出会いは、カリフォルニアで過ごした学生時代にさか のぼります。(中略)なんと多様なこと。「アメリカは、すごい国だ」。驚いたもので す。

私の名字ですが、「エイブ」ではありません。

先刻私は、第二次大戦メモリアルを訪れました。神殿を思わせる、静謐な場所でした。耳朶を打つのは、噴水の、水の砕ける音ばかり。(中略)歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。私は深い悔悟を胸に、しばしその場に立って、黙祷を捧げま した。

戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。みずからの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない。これらの点についての思いは、歴代総理と全く変わるものではありません。

こういった展開で演説に入っていく、見事でした。スタンディングオベーションStanding ovationが起こる名演説です。
このような演説を、日本でなぜできないんでしょうか?

まだ高校生だったとき、ラジオから流れてきたキャロル・キングの曲に、私は心を揺さぶられました。「落ち込んだ時、困った時、目を閉じて、私を思って。私は行く。あなたのもとに。たとえそれが、あなたにとっていちばん暗い、そんな夜でも、明るくするために」

希望でなくてはなりません。米国国民を代表する皆様。私たちの同盟を、「希望の同盟」と呼びましょう。アメリカと日本、力を合わせ、世界をもっとはるかによい場所にしていこうではありませんか。希望の同盟――。
一緒でなら、きっとできます。ありがとうございました。

こういった結び方は、実に旨いですね。
ただ少々私情が入り、踏み出してしまうことには、違和感を感じました。

そのために必要な法案の成立を、この夏までに、必ず実現します。国家安全保障に加え、人間の安全保障を確かにしなくてはならないというのが、日本の不動の信念です。

いまや私たちが掲げるバナーは、「国際協調主義にもとづく、積極的平和主義」という旗です。

自由世界第一、第二の民主主義大国を結ぶ同盟に、この先とも、新たな理由付けは全く無用です。それは常に、法の支配、人権、そして自由を尊ぶ、価値観を共にする結びつきです。

総じて全体的に、庶民性に欠け、名士の系譜を漂わせるような演説だと感じました。
アメリカでも名門、名士があるように、日本の安倍もその一人だといった臭みを嗅いでしまいました。
政治家なら庶民の目線を、決して忘れないで欲しい。

これで、
7月予定の談話は、事実上終わったと思いますが如何でしょう。

 

参考:安倍首相米議会演説 全文 NHKニュース

 

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