今回の九州地方の大雨による災害に遭われた方に、心からお見舞い申し上げます。暫く大変でしょうが復興に頑張って下さい。
さて、日本はやっと暫しの平穏を取り戻したかのようです。政治も経済も程々にまわっているようです。東京都議選で自民は鼻っ柱をへし折られ、大衆の意向に耳をそばだてなくてはならないことに気づき始めました。
既に、アベノミクスは色褪せ、日銀の異次元金融緩和は目標を断念し、貿易収支、雇用環境、超低利ともに程々に回っています。
貿易摩擦が起こる程でもなく、バブル再発にもなりません。
依然変わらぬ問題は、プライマリー・バランスさえ達成不能な財政赤字、禁じ手の国債購入で超々異常な体質となった日銀です。
最近思うのですが、昔と変わらない風景が日本からは亡くなってしまった。変わらないものが殆ど無いほど変化しました。
世界一高いビルを建てるより、世界一の安全なビルを保つ技術のほうが難しいはずです。スカイツリーを建てるより、東京タワーを100年維持させるほうが難しいはずです。
日本は、これまでに高速道路、舗装道路、河川護岸、トンネル、新幹線などなど、社会的な建造物やインフラを整備してきました。これを大切に維持していくことが、これからの時代に課せられた課題となるでしょう。
無電柱化や橋梁保守、道路補修など古くなった物をメンテナンスして、次代につなぐことが大切になると思うのです。
そして日本にも、昔と変わらない風景が残るよう、努力する時代になって欲しいと思うのです。変化することが当り前ではない、そんな時代が来て欲しいのです。
長い下り坂をそろそろと下る時代に入りました。いつまで下るの? 判りません。
日本はこれから、人口減少に真正面から立ち向かうことになります。論を待たず、総務省の人口動態を見るれば明らかです。
人口減少も、いずれバランスするのでしょうが、いつまで続くか判りません。
きっと「家族の幸せ」が目的価値となる、社会が来ればバランスすることでしょう。
ここまでよく頑張ってきた日本です。
今回は高齢化を伴った人口減少ですから事態は深刻なのです。
この中で経済成長だの拡大だの望むことは、間違ってます。
過度な成長は思わぬところに歪を生みます。人の叡智を集めて、均衡のとれた安定成長、未来へ視線を向けて福祉や幸福について、再考する必要があります。
所詮日本は小さな島国です。ここまで経済大国の仲間入りになったこと自体奇跡的なことなんです。
以前の投稿で、こんなことを書いたことがありました。
文化による社会包摂、すなわち寛容と包摂の社会・時代へ
自分と価値観が違った意見にも耳を傾けることができるといった、寛容さや知的体力を持つことです。
あるときは地道な作業にも献身的に参加し、あるときは局面打開のために創造性豊かな発言を行なうといった柔軟性を持つ。
様々な欲求、要望がぶつかる中で、どうにか折り合いをつけていく合意形成能力を持つことです。
日本社会が精神的に成長することが大切になってます。成熟化した政治、経済、文化を長い時間をかけて、寛容と包摂の社会を作ることです。その目標はGDPなどではありません。
参考資料:人口推計 平成26年10月1日現在 結果の概要 都道府県別人口の動向