時代の変わり目には、人智では図れない惨禍が不思議に起こるようなことあります。その時代に現れる権力者は、その時代を反映しているのでしょうか?
アメリカ大統領が就任した直後になにが起こったか?
第43代ブッシュは、2001年1月就任。
その年に9.11に同時多発テロが勃発しました。テロに対し ”悪の枢軸”と発言。
それからアフガン侵攻、イラク戦争へと突入し、米国の多くの青年が戦場で亡くなりました。
次の第44代オバマの就任は2009年1月。そのときハドソン川の奇跡が起こったのです。
オバマ大統領は、国民皆保険への努力、核廃絶のプラハ演説、広島訪問、キューバと国交回復などのイメージで戦争の臭いがありません。だが来年2017年1月任期満了で退任します。
そして次期大統領は、どのような政権となるのでしょうか?政権交代時に災禍が起こらぬように祈っています。
目を転じて、日本での政治・経済ではどうだったんでしょうか?
「失われた3年」!?民主党政権時代に日本に起きたことという投稿がありました。2009年7月解散総選挙で、民主党は初めて政権交代を果たしました。華々しいデビューでしたが、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と3年間で3人も総理が交代し、迷走しました。
そして2011年3月11日午後2時46分のことでした。東日本大震災が発生したのです。
人智の及ばざることとは云え、この大惨事は、福島第一原発の事故まで引き起こしました。
なぜ、民主党政権の時代に、こんな大惨事が起きなければならなかったのか?人智の及ばざるところとしか言いようがないのです。
経済も同様です。日銀総裁の任期は5年と決まっていますから、2008.3月から、白川方明が総裁となりました。この時期は民主党政権下でした。いきなりリーマンショック(2008年9月15日)に見舞われ、”悲劇の総裁”としか言いようがありません。
次に、2013.3月から、黒田東彦が総裁就任しました。安倍政権の下、異次元金融緩和に突進しました。
でも、大山鳴動して鼠一匹です。任期は2018年3月までですから、あと1年半に迫り、手詰まり状態の日銀です。
大量に買った国債の残高は巨額に達しています。この異次元金融緩和の後始末を、誰が担うのでしょう?次期総裁までに、思わぬ経済ショックがないよう祈るしかありません。
時代は時々、失敗します。
失敗した当事者の権力者が、尻拭いした歴史はありません。必ず後継の権力者に代わったあとの問題になり、否定されたり根こそぎ覆されたりします。歴史はこうして新時代を迎えてきました。
その時代の権力者個人が悪いのではありません。その人を権力者にした、時勢というか世相に原因があるのではないでしょうか?
いつの時代も混迷が災禍を招き、無責任な世相に惨禍が巻き起こるような気がしてならないのです。
故事にも「雨の猛きを見て竜の大なるを知り、華の盛なるを見て池の深きことを知る」とあります。人智の及ばざるところ、計り知ることができないところがあります。
今は民主主義の時代ですから、新時代をどう創るかは、選挙で一票を投じた我々の責任です。人智に及ばざる惨禍を招かないように、見識豊かに、賢明な選択をしなくてはなりません。