今や隠居暮らしですが、どうも景気のことが気になってっしょうがありません。1年前「肌で感じる景気回復」という投稿を書き、いまも穏やかに景気が回復しているような実感があります。
その後も安定した時代を迎えたのかも知れないと、のんびり考えていますが、過去のバブル崩壊した時もリーマンショックに見舞われた時も、直前は何の予感も予兆もありませんでした。
老婆心ながら、比較的順調に行っているときこそ、心配になるのです。少し景気が良くなると、やれ投資だの経済だのとニュース番組が多くなり、証券関係のCMも多くなります。
お金を持っている人は、つい誘惑されそうになるのでしょう。
実はそんな時代が危ないのです。過去何回か経験してきて、昨今の景気の先行きが心配でしょうがありません。
日本の景気だけではありません。先日、ドイツから帰省した息子の話を聞いてもドイツはかつて無い好景気だそうです。また、アメリカも株価は絶好調です。
2017年10月から、量的金融緩和で膨らんだ国債などの資産縮小を始めました。
満期が来た証券、国債を買い替えることを徐々に止めていくといった非常に穏便な方法をとっています。この政策は正しいし間違ってません。でも何が起こるか分からないのが経済です。
世界銀行は、世界の2018年経済成長率が3.1%になるとの見通しを示したそうです。2017年の成長率予想3.0%からやや加速するとみているようです。
金融や不動産関係が好調な時ほど、過熱する傾向がありますから地についた景気かどうか見定めなくてはなりません。こんな時期に、とんでもない陥穽があるものなのです。どういった問題を孕んでいるのか、さっぱり分からないところが経済です。あのリーマンショックは、誰も予測できなかったのです。
かつて、女王エリザベスⅡ世が、金融危機の最中にLondon School of Economics を訪れた際「経済の専門家がなぜ危機を予測できなかったの?」と素朴な質問をしたことは、世界に広く伝えられた有名な話です。
今の日本の景気について、もうバブルだと言う人(森永氏) もいれば、そんなことはないという人もいます。評論家の話は所詮当てになりません。
2019年10月予定してる消費増税を、無事乗り越えて貰いたい。
消費増税は想像以上に景気下振れを起こすものです。
平成9年度、当時の橋本龍太郎(故人)首相は消費税増税を中心とする緊縮財政に踏み切ったが、翌年から日本はデフレ不況に突入した。消費税収は年間で4兆円程度増えたが、そんな増収効果はたちまち吹っ飛んで現在に至る。
デフレのために所得税と法人税収は下降線を辿たどり、11年度には9年度に比べ、合わせて6兆5千億円減った。橋本元首相は財務官僚の言いなりになったことを亡くなる間際まで悔いていたと聞く。
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 カンノミクスの勘違い(2010.6.15)より
平成9年の消費税が5%に引上げ以来、デフレに陥りました。これを「失われた20年」と言ってます。
ですから、この2019年10月の消費税引き上げを乗り越えた先に現在の量的金融緩和の「出口」の目安になるは間違いありませんが、消費税増税は一筋縄では行きません。それまでに現在の金利政策、量的金融緩和が維持せざるを得ないでしょう。でなければ財政は即座に破綻してしまいます。
せめて東京オリンピックが開催される2020年7月までは、好調な景気が続いてもらいたいと祈っています。
経済はグローバルで世界的に同時進行します。ただ一つ心配なのは、日本の巨大な財政赤字です。
日銀はこれを異次元の金融緩和と称して、長期に亘って国債を買い続け、政府の財政を維持して来ました。そのたために、マネーが市中に溢れかえってしまいました。
この歴史的な巨額のマネーの動きがどうなるのか?余りの巨額なマネーであるために心配なのです。
日本発の経済危機は、世界経済を大混乱のパニックへ陥れることになります。何とも心配な2018年を迎えました。
日銀の黒田総裁は今年4月に任期満了を迎えます。次期総裁が取り沙汰されていますが、異次元の金融緩和の後始末は大変です。
その後、ダボス会議が始まった。会期は1月22日(月)18時から、26日(金)まで、トランプ大統領まで来た。ここで何の密談が有ったのだろう?
米国株価は2月に入って急落した。1月に付けた最高値から、ダウ工業株30種平均は2200ポイント以上も下落(-8.5%)、スタンダード&プアーズ(S&P)500社株価指数も7.9%下落した。勿論、日経平均も大きく下げた。
その後も株価乱高下が止まらない。
こんな時に、日銀がETF(上場信託投信)を買いまくって株価支えてらいいのにと思います。
それにしても、明日は判らない危うい今の経済です。