日銀決算を見て思うこと

この記事は3年以上前に投稿された古いものです。

今の日本とアメリカを比較するために「日銀とFRBの決算比較」した日経記事が6月24日掲載されていました。

国の大きさが違うので、総資産(絶対値)だけの比較では何とも言えません。
なので総資産をGDPで割った「総資産/GDP比」を見ると、中央銀行の総資産の比較ができます。
これを見ると、日銀はアメリカFRBの2.5倍ほどに総資産が膨れあがってきています。
これこそ、異次元の金融緩和と称して、買いにも買いまくった国債のせいです。

また、日銀としての利益率即ち総資産利益率(ROA)は低下する訳です。日銀のROAは0.3%だそうで、米国の2.25%と比較して随分と開きがあります。
中央銀行は儲けなくても良いのですが、日本経済が健全な状態を保って行けるかが問われます。

お札を刷ることでデフレを解消し景気を良くするリフレーションと呼ばれる考え方は、短期に効果が出ないと、大変なことになる剣呑けんのんな政策です。
低金利、円安、原油安というボーナスがあっても低成長が続き、10%への増税を、政府は1年先延ばしにしました。
またPrimary Balanceゼロという新目標も、2020年までに達成できそうにありません。

人口ボーナスならぬ人口オーナス(Demographic onus)、すなわち少子高齢化というマイナス経済効果が如何に大きなものか思い知った恰好になりました。

ゼロ成長、ゼロ金利、ゼロインフレを定常状態に考えないといけない訳で、近代資本主義を駆動させてきた理念を逆回転し、新しいポスト資本主義システム模索しなければなりません。

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