思いもかけぬ原油安

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ひょっとすると2015年の今年、原油生産のピークアウト時期が始まったのかも知れないと思っていたら、思いもかけぬ原油安になった。


国際エネルギー機関(IEA)が出した「オイルクラッシュモデル」(2014年2月)
国際エネルギー機関(IEA)が出した「オイルクラッシュモデル」(2014年2月)

原油価格100ドル(WTI$100) が定着したかと思ってたが、昨年9月頃から一本調子で下げ始め、アッという間に$50を切ってしまった。背後にある思惑は、オバマの対ロシア戦略だけではなさそうだ。

何かが動き始めたのじゃないかと変に勘ぐってしまう。どうもモリパパは天邪鬼あまのじゃくなのか、「よからんは不思議、わるからんは一定とをもへ(聖人御難事 1,190ページ)」が身についてしまっているのか、こんな原油安が長続きする訳がないと思っています。

この原油安の効果は、日本全体で「年間数兆円」とはじく民間調査期間もあるそうだ。
つい先だって補正予算が決まったばかりで、手厚い補助金が盛り込まれた中小の運輸業者、漁業者にとって、この原油急落は予期せぬ幸運に違いない。
この経済好転は、アベノミクスでも何でもない。円安と原油安の追い風が吹いただけだ。長い目で見れば石油のピークアウトは近い未来に必ず来るし、地球最後のオイルショックは確実だと思っておかないといけない。

そんな事態が来れば、原発が期待できない今の時代では、エネルギーは循環型エネルギーに頼るしかありません。風力も太陽光も僅かなもので、今の石油、天然ガスを補完・代替できるものではありません。仕方なく天然資源バイオマスに目が行く、江戸時代のようなハゲ山を笑えない時代が来てしまう。

原油が安い時だからこそ、今やるべきことはないのか?