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Coffeeとは違うジャガイモの世界史

この記事は3年以上前に投稿された古いものです。

Coffeeと同じ時期にジャガイモもの世界史も始まりましたが、全く違った世界史を持っています。Coffeeの世界史とは対極的な世界史です。

“貧者のパン”として多くの人々を救うジャガイモだが、見てきたように普及経路も時代もはっきりしない無名の民が運び広げ、無名の大衆の暮らしを支えたところがいかにもジャガイモらしいではないか
ジャガイモの世界史 歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書)

potatoジャガイモの原産地は、ペルーの標高4000mの高地 チチカカ湖のほとりだそうです。

インカを征服したスペインが、ポトシ鉱山の銀を本国スペインに持ち帰るときに持ち込まれたようです。時は1570年ころのことらしい。

まさにCoffeeが世界中に旅をした大航海時代と重なっています。
その頃、小氷河期(1550?~1850?)にあったヨーロッパを、飢饉から救ってくれたのがジャガイモです。 17世紀にはヨーロッパで広く栽培されるようになっていたそうです。

1778年のバイエルン継承戦争は、別名ジャガイモ戦争と謂れ、プロイセン、オーストリアの両国が相手のジャガイモ畑を荒らすことが重要戦略だったと伝えられています。
それほどジャガイモは重要な食物になったのですが、どこでも栽培できたジャガイモは、逆に商人の商材としては不向きで、商業的には魅力がなかったんでしょう。

砂糖や綿花のように一儲けできるようなもんじゃなく、Coffeeのように薀蓄うんちくを垂れるような商材にはなりませんでした。

ジャガイモは、飢餓を支えた”お助け芋”でしたが、その歴史は地味なものでした。 まさに庶民の”貧者のパン”として、影で歴史を支えた功労者であります。
…がしかし華々しい世界史は愚か、表舞台で話されることはありません。