自然とのお付き合い

この記事は3年以上前に投稿された古いものです。

この都会では、バードウォッチングを楽しむくらいしか自然とのお付き合いができません。自然と言っても都市公園ですが、それでも高層ビルや高速道路を見てるよりズッとましです。

日本野鳥の会の皆さんが開催してくださっている探鳥会は、雑学の較べっこです。

皆が、自慢気に談笑する自然観察会です。例えばこんな具合です。

林内のアオキが病気にかかっているようです。赤い実がきれいな楕円形ではなく、虫コブができています。
人に危害を及ぼすわけでもなく、森を枯らすわけでもないので、特に問題にならないのですが「最近多くなって何か変だ?」そうです。
これ後で分かったんですが「アオキの虫こぶ」って言うんだそうです。
知りませんでした。でもあんまりたくさんあると、気持ち悪い。(2018.11追加更新)

「一足」の真下に生物いきものの個体数は8万はいます。誰もふ~んと聞いてます。ミミズ、虫の幼虫、線虫、線菌、細菌、バクテリアも入れれば8万匹ではきかないでしょうね。でも役に立つ話でもないから、「ふ~ん」といって聞いてます。

ふ~んと言えば、鳥の「ふん」の説明も面白い。
鳥は糞も尿も一緒の穴(総排泄口)から出るそうです。鳥類の体の構造は意外と知られてないですね。

白いのが尿(尿酸)で、真ん中の黒いような所が糞だそうす。

シジュウカラはどうやって啼くか?誰がが言ってた。
長兵衛チョウベイ中兵衛チュウベイ長中兵衛チョウチュウベイと啼くんだそうです。旨いこと言います。
じゃ、ヤマガラは?と聞いたら? 鼻を摘んで、長兵衛チョウベイ中兵衛チュウベイ長中兵衛チョウチュウベイと啼くんです。あハッハ!

鳥は爬虫類の末裔まつえいだそうです。哺乳類よりズッと古い生き物だとかで、恐竜と同じようにウロコがあります。足をみるとウロコ化してる? ウロコが変化したのが羽根だとか?
可愛い小鳥の祖先は、恐竜だったのか!

ヤマガラは人になついて、餌付けすると掌から餌をもらうほどになるそうです。だから決して野鳥には餌をやらないで下さいだとさ!「野鳥はペットではありません。あなたの独りよがりな可愛がり方をしないでください」と何か書いてあったナ~。

こんな具合での雑学の探鳥会です。でも何だか楽しい。そのうち雑学の大家になろうかな?楽しむには雑学は大いに結構ですね。

「どろ亀さん」こと高橋延清

今は話題になりませんが、昔、「どろ亀さん」こと高橋延清という学者がいて、北海道の富良野の演習林で、森林の研究に取り組んでた東大教授だそうです。だが、東京大学の教壇で教えたことは、一度もなかったそうです。

「森の遊び」や「樹海」だの詩集を書いたり、自然愛好家の元祖みたいな人ですね。 

そこまで行かなくてもモリパパも自然に係わりたいと思っています。できることなら…

「人間と自然環境とのコミュニケーション」をライフ・ワークの一つにしたいと思っているほどです。

堅苦しい研究や論文を書こうと言うのじゃありません。「森に遊ぶ」程度の雑学で良いのです。

池田先生が発表したSGI提言(2000.9.29)の中で「どろ亀さん」こと高橋延清の自然との対話が紹介されています。

人間同士のコミュニケーションと同じく、テレビの映像などを通したバーチャル・リアリティー(仮想現実)の世界ではなく、大自然と直に触れ合う機会をできるだけ増やしていくべきです。そのコミュニケーションから養われる瑞々しい生命感覚、大地や草木、動植物を友とし、彼らと同じ空気を吸い、同じ陽光を浴びながら生々躍動しゆく生命空間の巧まざる広がりは、バーチャルな世界のそれとは、似て非なるものであるはずです。
“どろ亀さん”の愛称で慕われる森林研究の大家である高橋延清氏のエッセーの1節が、印象深く想起されます。少し長くなりますが、紹介してみますと、
「夜の森の美しさは、とくに満月の夜はね、山の稜線と空との境がくっきり見えて、まるで版画のようだよ。さっきもいったけども、ホントに白と黒の世界なんだ。そしてね、これは自分で出かけた人にしか味わうことのできない世界でもあるのさ。
そりゃ、写真やビデオを撮ると、ある程度は見ることができるかもしれんが、感じることはできない。というのはね、感じるっていうのは目だけじゃないからさ。肌では気温や湿度を感じ、鼻は夜の森の匂いをかぐ。耳からは聞こえてるんだか聞こえてないんだか、はっきり “なんの音” って説明できないものもある。夜の森にでかけたらね、立ったりしゃがんだり、葉っぱも表や裏とひっくり返して見てごらん。それだけ、美しい世界を見つけることができるんだから、ね」(『森に遊ぶ』朝日文庫)

自然との触れ合い、コミュニケーションをどう保全するかというテーマはこれから重要な課題です。
持続可能な自然を存続させるために、何か係わり方が出来れば、ありがたいと思っています。

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