井ノ頭公園で「かいぼり」をやっていると聞いたので行ってみました。井の頭公園は、2017年開園100周年を迎えたそうです。「よみがえれ!!井ノ頭池」と題して「かいぼり」による自然再生が取り組まれています。開園100周年事業としてかいぼりを3回実施し、以後、数年ごとに繰り返し行う予定だそうです。
井の頭池のかいぼりによる自然再生のとりくみというサイトに詳しいのですが、「井の頭池の目標」に、このようにありました。
魚やエビ、カメ、水鳥など多様な在来種と埋土種子等から発芽した水草を保全し、井ノ頭池の生態系を回復させます。自然の浄化能力を活用し、池の底が見えるような水質を維持していきます。さらに、外来種が再び入ってこないよう、来園者の理解と関心を高めます。これらのとりくみを、ボランティアや地域の方々と一緒に行っていきます。
これは相当勉強してないと書けませんね。この池が元あった自然に再生される見込みがついてきたのでしょう。今後は数年に一度かいぼりを実施していくようです。
見学に行った頃は、御茶ノ水池は水抜き魚介等捕獲、弁天池は天日干しの時期に当たっていました。
かいぼりは、今年3月下旬まで続く予定だそうです。
かいぼり隊、おさかなレスキュー隊、体験イベント参加者、かいぼり見学者など、おおぜいの関係者を巻き込んだ自然再生の取り組みです。更に、毎月「かいぼり新聞」が出されています。(ネット新聞)
人がたくさん来る都市公園ならでは取り組みです。
地域の小学校、一般参加者が参加しての活動です。(殆どがボランティア)
この池の外来種を駆除し、在来種を保護するためのかいぼりは、大変な作業で、寒い水辺の作業に参加される方がこんなにもいらっしいます。
これに携わっておられる方々の努力に頭が下がります。しかも、この事業は地域を巻き込み、略成功したのではないでしょうか。
在来種としてイノカシラ・フラスコモ といった新種も発見されたそうです。
この藻を食べるアメリカザリガニ(外来種)を駆除し、昔の水草を復活させようと取り組まれています。
都会の真中で、自然保護に関心ある人が大勢いる地域ならではのこと。これから都会がきれいになるでしょう。ちょっと自慢できる東京です。
昔、小学生の頃かいどりと称して、小川をせき止めバケツで水を汲み出し、泥まみれになって魚を捕まえたことを思い出します。現代の都会の真中でかいぼりが楽しめるのは良いことですね。
小学生のみなさん。動物園や水族館へ行ったりしないで、かいぼり隊に入って、泥まみれになって自然を躰で味わって下さい。そうすれば自然を保護する意味が分かりますよ。
こういったかいぼりやバード・ウオッチングが、これからの自然愛好、自然保護する時代を作っていくことになると思います。
NHKニュースで知ったのですが、東京都がこんなことを考えているそうです。
都立公園すべての池で「かいぼり」実施へ調査_NHK
どうも、行政がやるべきことではない気がします。
行政がやると、やれ予算だの、やれ入札だの、やれ住民説明だのと、行政の仕事を自ら増やすだけで、出来ることもできなくなってしまいます。
やはり、NGOや地域住民の中から、育まれる必要があるのです。東京都も余計なお世話をするもんだ。