テロメア(telomere)が決める寿命

テロメアという単語をご存知でしょうか?ギリシャ語の末端(テロスtelos)と部分(メロスmeros)から生まれたテロメア(telomere)です。テロメアは遺伝子の端にある、一見意味のない文字列「TTAGGG」という塩基を繰り返しています。

何のことかって?遺伝子のことです。Tはチミン、Aはアデニン、Gはグアニンです。そうですDNAを構成する塩基です。
これが「TTAGGG」と単調に繰り返し並んでいるだけです。
それも100回や200回ではなく、何と数千回も同じ「TTAGGG」が繰り返されます。

これをテロメアと呼んでいるのです。意味のない繰り返しのようにみえる文字列は、実は命の回数券なのです。
細胞分裂すると、端のテロメアが一つ取れます。更に細胞分裂するとまた一つ取れます。そして何回も細胞分裂が繰り返され、テロメアは短くなって、全て無くなってしまうのです。その時に細胞は再生することもできなくなって、死にます。

つまりテロメアは命の回数券のようなもので、ゲノムの端で細胞の寿命を決めています。意味のないゲノムは無いのですね。

このような細胞から出来上がっている人間も、生まれ落ちたときから死ぬことが決まっているのです。

しかし、いついつに死ぬと決まっていたら、そもそも人生は成り立ちません。いつまでも生きれるように思っているから、夢を育み、未来の虹を描くことが出来ます。

テロメアがあといくつ残っているかそんなことは気にしないで、何かに夢中になって『われ忘る、ゆえにわれあり』といった生き方で参りましょうか。