日本は特異な国かも

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OECD(経済協力開発機構)には、国際成人力調査 PIAAC(Programme for the International Assessment of Adult Competencies)というのがあります。

 

piaac_cover成人(16-65才)のスキルを国際比較しています。そこで、日本はトップなのです。なかでも若者(16-24才)でのスキルは、これまた日本がトップというから、頼もしい限りです。将来とも成人スキルは日本がトップ!です。

成人スキルの測定項目は、以下の3点です。

  1. 「読解力」(Literacy)
  2. 「数的思考力」(Numeracy)
  3. 「ITを活用した問題解決能力」(Problem solving in technology-rich environments)

成人(生産人口)のレベルの高さとしてはOECDトップで、近い将来もトップというのは素晴らしい。日本人の勤勉さの賜物たまものでしょうか。

得点が高かった国は、日本、フィンランド、オランダ、韓国
得点が低かった国は、イタリア、スペイン、イギリス、キプロス

得点の高い国と低い国をジッと見ると、「国民性からみて、そうだろうな~」と頷いてしまいます。ただ、ここには中国が入っていません。中国の得点はどうでしょうかね?

逆に喜べないOECD評価もあります。日本が最下位という情けないものです。それは民主主義への意識とでも言いましょうか?
市民参加の意識とでもいいましょうか? Civic Engagementという評価項目で最下位なのです。

この評価は、OECDが提唱している幸福度、即ちBLIの指標の一つです。Civic Engagementをどう訳せばいいか?
取り敢えず「政治プロセスにおける市民参加」とでも訳しましょうか。国民の政治に対する、市民参加の意識レベルは、OECD加盟国の中で最下位です。

Civic Engagement は、主に投票率で測られますが、日本は実に低いのです。OECD平均が68%ですが、日本は53%とされています。日本人の政治への無関心、政治への不信感の現れなのでしょうか。

OECDの中で、成人スキルがトップでありながら、政治には無頓着な日本は特異な国かもしれません。

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